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危険なビレイ

2016年1月23日(日)
今週は寒波襲来ということで、ジムに行きました。2週間ぶりのジムで、リハビリと新品の靴ならしです。

ここで何年も前から思っているシリアスなテーマについて書いてみたいと思います。

ビレイの動画

ジムで見ていると、意味なくビレイ側の手を上げている人が多いのです。
プロ・インストラクターさえそうです。10秒、5秒、5秒、3秒。クライマーが何の動きもしていない時でも。
ビレイ側の手をATCより30㎝以上上げ、クライマー側の手でグリップしています。
つまりリードのビレイにもかかわらず、昔ながらのATCグリップ・ビレイと変わりありません。
この状態でクライマーが落ちると、グラウンド・フォールしてしまいます。

この3~4年間にグラウンド・フォールの事故を2回見ました。
1回はジムで10m上からロープをたぐりもせず普通に落ちたら、地面まで落ちてしまいました。クライマーは軽傷だったようです。
2回目は岩場で6m程度の所から下まで。下地が非常に悪い岩場にもかかわらず、クライマーは足の骨折だけでした。
最後に残ったナッツはハンマーで強く叩かなければ取れないほど、強力に食い込んでいました。つまりナッツにテンションがかかったけれど、下まで流れてしまったのではないでしょうか?
この事故については詳細な検証が行われ、ビレイヤーの手元でロープが流れたという結果のようでした。

なにかビレイ側の手を上げることが流行しているようです。
先輩やインストラクター、周囲の人がみんなやっていれば、それでいいと思いますよね。
でもこのような習慣が増えれば、かならずグラウンド・フォールも増えます。
みなさん、ビレイ側の手を上げることは止めましょう!!

追記:今日行ったジムでは、ビレイ側の手を下げるように、スタッフからきちんとした指導がされていました。
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2016-01-24(Sun)
 

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さちさん、こんばんは!

しばらくクライミングからは
遠ざかってしまっているので
現状を知りませんでした。

なるほど!きちんと指導を受けずに
始められた方々に見受けられるのでしょうか。

私が習った頃は
昨今主流のダイナミックロープが
出てきて間もない頃で
大方が伸びないスタティックロープを
使用していました。

この頃のビレイは落下者の内臓保護のために
ロープを流して止める制動確保の技術を要したため
それなりの練習を積んで止める方法を体得しました。

現在は日山協の講習でも
一瞬で止める方向に指導されています。
ロープはダブルで使うものが当たり前で
よく伸びます。

「制動手を緩めるのはロープを繰り出す時だけ」
を徹底しないと命がいくつあっても足りませんね。
2016-02-09 19:09 | てくてくB | URL  [ 編集 ]

てくてくBさん、コメントありがとうございます。
ブログ拝見していますよ~。

「きちんと指導を受けない人」ではなくて立派な中級クライマー(12クライマー)で経験が長い人、ずっと講習会で学んできた人、指導しているインストラクターまでがビレイ手を数秒上げているのには危機感を感じます。
しかもクライマーが何もしていない時にです。

私はスタティックロープの時代は全く知りませんが、始めた頃に仲間内で申し合わせたのはこうでした。
クライマーから「お願いします。(落ちるかも)」と言われたら、ロープにワンムーブの余裕を作り、手元でロックして構える。
これで十分衝撃を吸収します。
かなり逆体重差がある場合は、手元で流すべきかもしれませんが。
2016-02-09 19:49 | さち | URL  [ 編集 ]

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